現代に「鎚起」を伝え金属の温もりを届ける

清雅堂は1945年に創業以来、鍛金・鎚起の伝統技術の継承と革新を重ね、日常生活の器から金属造形作品を制作しています。鎚起とは板状の銅などの金属を鎚(つち)で叩いて器を作る伝統技法のひとつで、300年ほど前、良質な銅が採掘された新潟県弥彦村で発展してきたと言われています。
弥彦村麓に現在の工房を移設したのは、清雅堂の二代目である西片正さん。家業を継ぐ前にデッサンや彫刻に明け暮れた日々が今日の制作に生きるという。歴史や文化の残る弥彦村で枠に囚われない造形美の意識と経験を製品に落とし込んだ、清雅堂独自の商品開発を行い、「伝統の技術を皆様の暮らしの中へ」をコンセプトに私たちの暮らしに金属がもたらす温もりを届けます。

工房巡りエピソード

ご兄弟で運営されている新潟の工房さんです。私自身がお伺いしたとき、目の前に田園風景広がる工房で落ち着いた空気を感じました。西方さんは「道具が大切です。」と、先代から引き継がれてきた道具の数々を見せてくださいました。弥彦村の豊かな自然で精神を研ぎ澄ませながら、受け継いだ伝統と共に製作される酒器は本当にお気に入りの逸品としてお愉しみいただけます。